ABOUT – One’s Ubiety ある人の所在

One’s Ubiety,

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CONCEPT

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「One’s Ubiety ある人の所在」は私、谷山恭子がライフワークとして行っているプロジェクトです。このプロジェクトには希望者は誰でも作品をご購入いただく形で参加できます。

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⚫コンセプト

まず、「Ubiety」(意味:state of existing and being localizaed in space)の語源について。

「Ubiety」とは17世紀中期に使われていたラテン語の”Ubi”=”where?”にetyがプラスされた言葉であり、現在欧州では日常ほとんど使われる事がない非常に認知度の低い言葉です。日本語では「所在」。「所在」という言葉の中には「場所(空間)」と「存在(時間・記憶)」という意味の言葉が同居しています。私には、日本語の「所在」という言葉に、まさに土地に根ざした人間の「アイデンティティー」が表現されていて、また、非常に個人的な記憶に基づく親密な感覚を呼び起こす情緒的/文学的なニュアンスが含まれていると感じます。私は常用されることのない[Ubiety]という言葉に神秘性を感じ、そこに「所在」という日本語を重ね合わせ、私のテーマの総称としています。私がこの言葉とテーマにこだわっている理由は、幼少期に引っ越しが多く土地への帰属感が希薄だったからだと感じています。

この「One’s Ubiety ある人の所在」のプロジェクトの前に私は、My Ubiety – my placesという、私の「所在」の履歴を座標と写真で並べた作品を制作しています。その後、私の核となる場所を一つ選び作品化したMy Ubietyという作品を作りました。私は、自分の「所在」を自分で決めた事により、なにか地に足が着くような感じがした事から、色々な方のアイデンティティーはどのように形成されているのか、また目の前に広がる日常風景にはどのようなアイデンティティーが潜んでいるのかを知りたいと思い、このプロジェトを始めました。

緯線も経線も座標も記憶も目には見えません。しかしこのプロジェクトを通して、当然の事ではありますが、あらゆる地点が誰かにとっての特別な場所であり、そこここに誰かの記憶が折重なっているのだ、という事を鮮明に感じるようになりました。そしてたとえそれが平凡な場所であっても大きな問題を抱える地域であっても、地球上のどの地点も同等に尊いという事を改めて実感しています。

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⚫プロジェクトについて

「あなたにとって人生の中でいちばん大切な場所はどこですか?」という質問を投げかけ、インタビューを通して大切な場所についてのお話しを伺います。そしてその人の個人的な緯度と経度の座標を探します。日本国内の場合であれば、お話の年代に近いその場所の空中写真を国土地理院で公開されている1940年代から2010年くらいまでのアーカイブの中から選びます。そしてその写真を一旦購入し、その地点に近づいていくような動きのある写真を撮影します。そしてその写真を座標とともに鉄とガラスで出来たフレームに格納し、作品化します。そのガラス面には緯線経線をスミうちし、その交点に世界で唯一のその場所の緯度経度の座標をスタンプで押します。

鉄のフレームは私が一つ一つ制作しており、インタビューは私が文章化しています。国外の場所についてはGoogle Earthから制作します。

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作品とその場所にまつわるストーリーは年に1、2度のペースで展覧会で公開した後に参加者の元に届けられます。

過去に参加してくださった方々のストーリーの中から、毎年9名ほどを選出して、小冊子におさめ発行しています。このプロジェクトは、将来、ご参加くださった方々の作品を一同に見せる集大成の展覧会を開催する事と、100名以上の「所在」を書籍化する事を目標としています。集大成の展覧会の時には、ご参加いただいた方に作品をお借りして展示したいと思っています。

(2015年8月までの参加者:53名)

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お申し込みはこちら

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企画・制作:谷山恭子

素材:鉄・ガラス・写真・白インク・蝋・文章

寸法:W400mm×H300mm×D33mm

ロゴデザイン協力:正藤由美子


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